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安全性
ゼラチン、コラーゲンの農薬等の「ポジティブリスト制度」への対応について
「食品中の残留農薬規制変更(ポジティブリスト制移行)」の対応について お知らせ
「ゼラチンのBSE安全性について(2)」
米国産牛骨使用の弊社ゼラチンについて
「ゼラチンのBSE安全性について(1)」2002年7月22日
ゼラチン原料と狂牛病対策について

ゼラチン、コラーゲンの農薬等の「ポジティブリスト制度」への対応について

2006年4月6日
日本ゼラチン工業組合

 日本ゼラチン工業組合加盟各社(以下、加盟各社)は、以下のような対処によって、農薬類(農薬、および飼料添加物、動物用医薬品)に関する新たな規制に適合し、安心してお使いいただけるゼラチン、コラーゲン製品の供給に努めてまいります。

1.原料管理
ゼラチンおよびコラーゲンは、牛や豚の骨や皮、魚の鱗、皮など、動物由来の原料から製造されますが、いずれも、食肉生産の副産物として得られたものです。
原料の由来となる動物は、当該原産国の食肉に関連する規制や農薬類の使用基準、飼料規制等にもとづき、適切に管理・飼育されており、その履歴は、健康証明書等により明らかになっています。そして、すべてのゼラチンおよびコラーゲン製品は、これらの原料証明書へのトレースが可能です。
加盟各社は、原料サプライヤーと独自の売買契約を結び、安全で品質の良い原料の調達に努めてきました。今回のポジティブリスト制の導入にあたっても、本制度の主旨、規定された条件などをサプライヤーに周知し、適正な原料供給を申し入れております。
加盟各社は、定期的な品質監査などを通じ、原料サプライヤーの管理状況を把握してきました。今回のポジティブリスト制準拠についても、継続的な指導、監視を行なってまいります。
2.製品の残留基準
今回のポジティブリスト制導入で多くの農薬等がリストに加わりましたが、適切な食肉生産に由来する原料から製造されたゼラチン、コラーゲンに、それらの農薬等が残留することは基本的に無いと考えます。万一残留が認められたとしても、それは原料中の基準内残留農薬に起因するものと考えられます。
ゼラチン原料である牛や豚の骨、皮は、食品の成分に関わる規格(残留基準)において、それぞれ「牛の食用部分」、「豚の食用部分」に相当します。
ゼラチン、コラーゲンは、一般的に、水分含量11%程度の乾燥品として製造され、原料である骨、皮より低水分の製品として流通しています。ゼラチン、コラーゲン製品に特定した残留基準は定められていませんが、これらの加工製品は、原料に規定される残留基準をもとに、乾燥等での濃縮率を考慮して、原料よりも高濃度の基準が適用されます。すなわち、乾燥ゼラチン、コラーゲンの場合、原料の水分値との比較から、「牛の食用部分」、「豚の食用部分」の基準値に対して約3〜5倍高い数値として考慮できます。
3.製造プロセス
ゼラチン、コラーゲンの製造工程では、農薬、動物医薬品に該当する物質を使用しておりません。
厚生労働省の広報で、食品素材に残存する農薬等は、水洗いと加熱調理によって減少させることができると記載されています。ゼラチンやコラーゲンの製造において、原料である骨や皮は、抽出に先立ち、大量の水(原料の数十倍量に相当)で洗浄され、また酸やアルカリによる前処理で精製されています。(酸では、pH1.5〜4、アルカリでは、pH12.5 以上)これらの精製加工工程を経ることで、水溶性残留物質の除去や化学的に不安定な物質の分解による減少が期待されます。
ゼラチンやコラーゲンは、高度に精製された純度の高いタンパク質で、タンパク質以外の物質は少なく、脂質も、0.3%(五訂食品成分表)と低含量になっています。すなわち、油溶性残留物質の寄与も、相対的に低くなっています。
4.測定・監視プログラム
厚生労働省は、『ポジティブリスト制度は、食品に残留する農薬等の分析を、食品事業者等に義務付けるものではなく、分析は残留の可能性などに基づき、判断される』との見解を示しています。
また、農林水産省は、農場での家畜の飼育において、飼料添加物や動物用医薬品が適切に使用されていれば、これらの残留問題は基本的に生じないとしています。
すなわち、適切に管理された原料から製造された製品に対し、すべての農薬等を、その都度測定で直接検査することは現実的ではなく、またその必要もありません。しかしながら、当組合は、製品および原料の適切なモニタリングを目的として、監視プログラムの導入、運営を計画しております。
モニタリング対象の農薬、動物医薬品は、内外の最新の情報等を得て、調査・研究を行ない、適宜見直してまいります。

 当組合は、加盟各社が常に適切に対処できるよう、最新の情報を入手し、また当局と密接に連絡を取りつつ対応を続けていきます。今後も安心してお使いいただける製品を、お客様にご提供するよう、常に努めてまいります。ゼラチン、コラーゲンをこれまで同様、長くご愛顧下さいますよう、よろしくお願い申し上げます。

以上

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「食品中の残留農薬規制変更(ポジティブリスト制移行)」の対応について お知らせ

2005年11月

 残留農薬に関し、いわゆるポジティブリスト制度(農薬等が残留する食品の販売等を原則禁止する制度)が、平成18年5月に導入されることとなりました。この規制変更の主な趣旨は、従来輸入されなかった地域からの食品で従前の日本の規制では取り締まる事ができない農薬残留の事例が発生し、それに対処するものです。
 日本ゼラチン工業組合(GMJ)加盟各社が製造販売するゼラチン、コラーゲンで農薬等の残留が問題になった例は過去になく、農薬等のリスクに対する懸念は極めて低い製品であります。この度の規制変更によってもリスクが低い事に変わりませんが、その対応についてあらためて見直しを致しました。

 日本ゼラチン工業組合加盟各社は、以下のような対処によって、残留農薬に関する新たな規制に適合し、安心してお使いいただけるゼラチン、コラーゲン製品を出荷する事に努めてまいります。

1.原料について
 ゼラチン及びコラーゲンの原料には、食肉用にと畜された牛豚が用いられる他、最近では魚、家禽類も使用されますが、いずれも食用動物から得られる部位を原料としております。これらの原料の安全性は、いずれも食肉の安全性保証に根ざし、当該地域の食肉産業に関連する法規制に準じて、適切に管理・維持されております。原料サプライヤーとの緊密な連携のもと安全な原料の確保に努めております。いずれの原料にもその適切性を明らかにする書類があり、全ての製品はそれらの原料証明書へのトレースが可能です。
2.製品の残留基準について
 ゼラチン及びコラーゲンは『いわゆるポジティブリスト制度』の対象食品であります。この度の規制変更で新たに多くの農薬等がリストに加わりましたが、適切な食肉生産から得た原料で製造するゼラチン、コラーゲンにそれらの農薬等が残留する事は基本的には無いと考えます。万一残留が認められたとしても、それは原料中の基準内残留農薬に起因するものと考えられます。
 原料を加工して一般に乾燥品として流通するゼラチン、コラーゲン製品に適用される残留基準についての解釈は、「一律基準値0.01ppm」が全農薬に適用されるのではなく、規制最終案 2.暫定基準案の設定 (1)-E 「加工食品の取扱い」が適用される事を確認しております。即ち、原料に設定された残留基準をもとに、抽出・濃縮・乾燥等の製造工程による加工率を考慮して、製品の残留基準が解釈され適用されます。
 原料の残留基準は「暫定基準表」に定められ、牛や豚の骨ないし皮は「牛の食用部分」「豚の食用部分」に相当する事が厚生労働省により確認されています※1※2。また、水分を低く加工された製品には濃縮率に応じ原料より高濃度の基準が適用されるという解釈が厚生労働省から示されています※3。
 ゼラチン、コラーゲンに適切に利用できる加工率のモデルについては、当組合で規制施行日を目途に検討しています。
3.測定、監視プログラム
 原料の安全を確実にして製造された製品に対し、全ての農薬等をその都度測定で直接検査する事は現実的ではありません※4。
 ゼラチン、コラーゲン製品の測定、検査につきましては、代表サンプルに対して適切な対象農薬等を選定し適切な頻度で測定するプログラムを、規制施行日を目途に検討しております。また、公定法による測定のためのゼラチン、コラーゲン試料の適切な前処理についても検討が必要と考え、研究しております。
 各社が実情に応じて設定する監視プログラムによって、適切に自社製品及び原料を検査・監視するように、徹底する事としております。

 当組合は加盟各社が常に適切に対処できるよう、最新の情報を得て調査・研究を行い、また当局と密接に連絡を取りつつ対応しております。今後も、安心してお使いいただける製品を、お客様にご提供できるよう、常に努めます。本件に関する新たな情報は、適宜皆様にお知らせ致します。

 ゼラチン、コラーゲンをこれまで同様、永くご愛顧くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。

以上


※1 『基本的に、ゼラチンの原料である牛や豚の骨や皮は、「牛の食用部分」「豚の食用部分」に含まれる。皮に脂肪等が含まれている場合については脂肪等の残留基準が適用される。』というパブリック・コメントの回答を得ております。魚、家禽等の原料も設定されている残留基準が適用されると考えます。
※2 現時点で原材料に設定される残留基準について、外国の農薬の使用実態・残留基準の情報公開及び必要な規制見直し、品目別国別に適切な対象農薬等の絞込みが必要な事を、パブリック・コメントで次のように確認しており、今後合理的に対処されていくものと考えております。『主な輸出国の残留基準などについては、各国規制当局HPの紹介などを通じて情報提供を行う事としています。暫定基準については、マーケットバスケット調査結果などに基づき優先順位を付して見直す事としているほか資料等を添えて基準等の見直しについて要請があれば、残留基準の変更について検討する事としています。(後略)』
※3 製品に対しては原料に設定された基準をもとに濃縮率を考慮した基準値の設定を適用するよう要望しましたが、『(前略)原材料である骨、皮等の基準適合性に従い判断を行います。この際は、濃縮率等を考慮し、ゼラチンから骨、皮に濃度を換算した上で判断する事になります』と、回答されています。
※4 製品に対する農薬分析や証明等の考え方を、問合せましたところ、『ポジティブリスト制度は、食品に残留する農薬等の分析を食品事業者等に義務付けるものではありません。分析は残留の可能性などに基づき判断されるものと考えます』とパブリック・コメントで回答されております。

編 集: 日本ゼラチン工業組合 規制委員会
発 行: 日本ゼラチン工業組合 http://www.gmj.org.jp/
〒110-0005 東京都台東区上野1丁目10番10号
TEL 03 (3837) 4001 / FAX 03 (3837) 4021

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ゼラチンのBSE安全性について
ゼラチン製造における不活化研究に関する
海外国内情報調査報告書 (2005/02/15) のお知らせ

日本ゼラチン工業組合加盟各社が製造するゼラチンは、いずれもBSEに対する安全性が十分確保された安全な製品です。

日本ゼラチン工業組合(GMJ)は、日本でのBSE発生確認以前から、原料サプライヤーとの緊密な連携のもと、原料原産国の明確化、BSEリスク部位の排除、汚染防止など、ゼラチン製造に適した安全な牛由来原料の確保に努め、食品、医薬品の関連規制を遵守してまいりました。

これに加えて、ゼラチンが、様々な精製工程を経て製造された高純度のタンパク質であることも、BSEに対する安全性の保証を上積みしています。ゼラチン製造における化学的・物理的処理や加熱処理には、BSEの感染リスクを著しく低減させるいわゆる不活化能があり、万一、交差汚染によって原料中にBSE伝播物質が存在したとしても、最終製品には感染性が残らない、といわれてきました。

ゼラチン製造がもつ不活化能を実証するため、欧州ゼラチン工業組合(GME)は、10 年にわたり、様々なバリデーション(確認)研究1)2)3)4) を行なってきました。すでにご報告の通り、GMEの研究報告は、2002 年6 月、日本ゼラチン工業組合主催の「ゼラチンのBSE安全性に関する研究報告会5)6)」で紹介されております。

日本で製造されるゼラチンのBSE安全性の理解をさらに進めるために、BSE研究ならびにゼラチン製造に関わる国内研究者による表題の調査が行なわれ、当組合加盟のゼラチン製造業者が実施するBSEリスク対策やBSE不活化に対するゼラチン製造工程の有効性が確認されました。

以下、その調査報告書7) の要旨をご報告し、国内ゼラチンのBSE安全性をあらためてお知らせ申し上げます。

なお、調査報告書につきましては、当工業組合の事務局または会員会社にお問合せ下さい。

I 調査概要

  1. GME製造条件にもとづく実験モデルで実施された不活化研究の有効性の検証評価
  2. 日本のゼラチン製造業者が実施する生産活動が、GMEメンバーのそれらと等価であるかを比較検討し、国産牛骨ゼラチンのBSEに対する安全性確保の実態検証

2004 年10 月 1 日に英国エジンバラの動物衛生研究所(Institute for Animal Health, Edinburgh)を訪問し、GME研究の縮小モデル実験者Dr. Grobben, バイオ・アッセイ実験者Dr. Somerville, Dr .Taylor らと面談し、研究の詳細を直接取材することができた。また、GMJに加盟する国内3社((株)ニッピ、ゼライス(株)、新田ゼラチン(株))の牛骨ゼラチン工場と、GME加盟の欧州企業2社(DGF Stoess AG Eberbach / Memmingen, Germany、PBGelatins Vilvoorde, Belgium)の3事業所を調査対象として、2004 年8 月から9 月にかけて、日本、ドイツ、ベルギーの各地に調査委員が赴き、生産実態の実地調査が行なわれた。

その結果、第三者の国内エキスパートにより、以下のことが確認された。

  • GME製造条件にもとづく実験モデルによるGME不活化研究2)3)4) の有効性が検証された
  • 日本の牛骨ゼラチン製造業者の各工程条件は、GME条件と等価であること。そして、製造が適切に実施されており、BSE不活化に有効に寄与していることが確認された
  • また、原産国や家畜の健康、使用部位、SRMフリーなどの証明文書、ゼラチン製造工程の品質記録類の管理、運用は適切で、原料トレーサビリティが確保できていると考えられる

すなわち、日本のゼラチン製造業者は、牛骨ゼラチンの潜在的なBSEリスクへの対策を適切に実施しており、国内の牛骨ゼラチンは、BSEに対する安全性が確保された製品であることが改めて確かめられた。

II 調査報告書の要旨

ゼラチンは、食品、医薬品に幅広く用いられるため、高い安全性の確保とその検証が大きな課題となる。ゼラチン製造におけるBSE対策の要件として、@ 安全な原材料の調達、A 製造工程の標準化と保証、B 製造工程での汚染TSE病原体の不活化とその検証、の3点が挙げられる。

1.製造工程での汚染TSE病原体の不活化とその検証

TSE病原体に汚染した原材料が、万一ゼラチン製造工程に入った場合、工程内の各種処理が、TSE病原体を排除あるいは不活化する能力を有しているかが、検証の目的である。検証実験では、ゼラチン製造工場を模した縮小モデルを用い、人為的に添加(スパイク)された高感染力価のTSE病原体が、各製造工程を経ることで、どの程度不活化されるかを確認した2)3)

  1. 出発原料
    豚、魚原料には、もとよりBSEリスクはない。また牛由来であっても、骨、皮には、BSE感染性は検出されない。牛由来ゼラチンのBSEリスクとして問題になるのは、脳などの高感染性組織が、牛骨を汚染するという潜在的な可能性である。牛皮ではこのような交差汚染は考えられない。そこで、出発原料として、TSE感染物質を牛骨に添加(スパイク)し、現実に起こり得るよりも1000 倍高いレベルに汚染させたものを用いた。この交差汚染は、実際のゼラチン製造では起こり得ない「最悪のシナリオ」を想定している。
  2. 縮小ゼラチン製造モデル実験
    ゼラチンの製造条件や設備は、各社ごとにそれぞれ異なるため、牛骨ゼラチンの縮小モデル実験は、以下の点を考慮し、各社が最低限に有する条件で行なうようデザインされた2)3)

    1. 全ての工程の基本的条件を縮小モデル実験で再現する。
    2. 基本的な条件でないものも、可能な限り、縮小モデル実験で維持する。
    3. 縮小モデル実験で維持できない必要条件でない部分は、不活化に影響を与えないように努める。

    検証されたゼラチンの製造工程は、伝統的な製法であるアルカリ処理ゼラチン、酸処理ゼラチンが検討された。スパイク牛骨を粉砕、脱脂後、希塩酸で脱灰して、オセインを調製し、「アルカリ処理」は、石灰、「酸処理」は、塩酸を用いた原料処理を施した。「酸処理」については、処理前に短時間の苛性ソーダ処理を施す新規な方法も検討した。処理済みの原料を水洗後、温水によってゼラチンを抽出した。得られた未精製ゼラチンは、さらにろ過、イオン交換、濃縮、殺菌の工程で処理し、最終産物とした。
    縮小モデル実験で作製された未精製ゼラチンと最終産物の精製ゼラチンは、ゼラチン工場の製品と同等の組成と特徴を有し、工業的工程を良く模擬していることが確かめられた。これらの製造条件は、GME各社に共通な最低限のものが採用されているが、日本ゼラチン工業組合各社でも、同条件以上のレベルで製造が行なわれている。
  3. 感染性評価
    スパイク株は、BSE罹患牛由来でマウスにて樹立された301V 株とスクレイピー由来でハムスターで樹立された263K が使われた。両株とも、感染力価が高く安定していること、げっ歯類に脳内接種後発症までの潜伏期間が短いこと、発症の病変が明瞭であること、また、301V 株は、BSE由来で熱抵抗性が極めて高いことが特徴である8)
    スパイク株の感染力価や各処理工程後のサンプルに残存する感染力価は、試料を10 倍段階希釈後、301V株の試料はVM マウスへの脳内接種(20 マイクロ/匹)で、263K の試料はハムスターへの脳内接種(50 マイクロ/匹)で測定した。接種後、最大600 日間観察して殺処分して、切片の海綿状病変の有無を確認した。本バイオアッセイ系で用いたスパイク株とげっ歯類動物の組み合わせは、TSE検査法の中では最も感度の高い検出系であると言える。
  4. 結 果
    アルカリ処理ゼラチン、酸処理ゼラチンとも、全工程を経た精製ゼラチンでは感染性は検出されなかった3)4)10)。処理工程ごとにTSE病原体の除去効率に多少の差があるが、それぞれに除去効率を有し、その効果は累積的であった。酸、アルカリによる前処理工程での除去効率は、102.6 〜104.6 で、その後の精製工程(ろ過、イオン交換、高熱殺菌)で、除去効率が上昇した9)。精製工程の中でも、高熱殺菌の除去効率は、301 株で103.0 、263株で104.1 と高く9)、また、短期苛性ソーダ処理を併用した酸処理ゼラチンでTSE病原体の感染性が観察されない10)11)など、高温と強アルカリ処理は、TSE病原体の除去・不活化効果に有効であった。
    バリデーション研究で用いられたスパイク株の汚染度は、通常のゼラチン製造工程で遭遇するBSE汚染の約1,000 倍以上であり、検出系も種の壁のないげっ歯類のバイオアッセイ検出系を使用していることから、ゼラチン製造工程が有する除去・不活化効果は極めて高いことがわかる。したがって、牛骨ゼラチンを摂取してヒトにくるBSE汚染のリスクはゼロに近いものと思われる12)

2.国内ゼラチン製造の実態調査

  1. 牛骨原料の特定危険部位(SRM)管理とトレーサビリティシステム
    GMJ加盟各社は、すべての牛骨原料を海外に依存しているが、GME同様に新鮮骨由来であり、原産国や家畜の健康、使用部位、SRMフリーなどを証明する文書をサプライヤーから入手している。国内3社の品質記録類の管理状況を調査した結果、適正に運用されていることを確認した。GMEによると、欧州域内の新鮮骨原料については、と畜場以降の完全なトレーサビリティが確立しており、欧州外のCB(粉砕骨)についても、トレーサビリティが確立しているという。GMJ加盟各社の原料も、GME同様に原料トレーサビリティが確保できている。
    EMEA(欧州医薬品庁)の「医薬品を介したTSE感染物質の汚染リスクを最小化するためのガイダンス13)」によれば、牛骨ゼラチンは、@ 原産国の明確化とトレーサビリティの確立、A SRMとして頭蓋骨と脊髄除去を推奨。高リスク国はせき柱除去が望ましい。B HACCP やISO9000 等による工程の監視 が求められている。日本企業は、ISO9000 やEDQM(欧州医薬品評価局)の認証を取得し、上記のEMEAガイダンス等にしたがっている。
    オーストラリア、ニュージーランド、インドなどのBSE非発生国の牛骨原料には、せき柱除去(VF)は必ずしも求められていないが、前取りして、より安全を目指し、自主的にVFまで行なうように移行しつつある。
  2. 不活化に関係する製造工程について
    工場調査の結果、不活化に関連する製造工程として、酸による脱灰(オセイン化)、原料のアルカリ処理(石灰漬)、ろ過、イオン交換、殺菌について、GMJ加盟各社の処理条件3)4) は、GME同様、不活化研究で検証された典型的なゼラチン製造条件に適合していた。インド原料骨の脱脂システム14) は、GMEとは異なるが、脱脂方法の違いは、脱脂後の原料処理工程やゼラチン精製における高温滅菌などの効果を考慮すると、トータルの不活化効果の違いはそう大きくない。また、インド砕骨の温水洗浄工程の導入で、欧州条件15) により近づくものと考えられる。
    GME研究報告書における原料処理(脱灰、石灰漬)、ゼラチン製造(ろ過、イオン交換、殺菌)の最低必須条件は、ゼラチン製造業者が採用している典型的な製造条件よりゆるやかであり、当然ながら日本企業の実際の製造条件は、最低条件を十分に満たしている。よって、期待されるBSE不活化効果に対して、妥当な製造条件であると考えられる。
  3. 国内外のゼラチン製造工場の条件比較
    不活化研究の縮小モデル条件と日本企業の実際の作業条件の記録や工場現場の調査結果を、各工程で比較した結果、総合的に見て、日本企業の製造条件は、GMEの典型的な製造条件と同等であると考えられる。同様な原料を使用して、良質のゼラチンを経済的に製造しようとすると、同様な製造条件になるのはむしろ当然であると考えられる。

参考文献

  1. Gelatin Manufacturers of Europe : The BSE Safety of Pharmaceutical Gelatin from Bovine Raw Material, Status 28 (1994)
  2. Taylor, D.M., Somerville, R.A., Steele, P.J., Grobben, A.H. 2002. Validation of the clearance of TSE agent by the initial steps of the alkaline gelatine manufacturing process. Ref.No.06667/alkaline 301V. p1-96
  3. Taylor, D.M., Somerville, R.A., Steele, P.J., Grobben, A.H. 2003. Validation of the clearance of TSE agent by the initial steps of the alkaline gelatine manufacturing process. Ref.No.0667/alkaline 263K. p1-73.
  4. Grobben, A.H., Steele, P. J., Somerville, R.A., Taylor, D.M. 2004. Inactivation of the bovine-spongiform-encephalopathy(BSE) agent by the acid and alkaline processes used in the manufacture of bone gelatine. Biotechnol. Appl. Biochem. 39:329-338.
  5. 連続講座人獣共通感染症( 第133 回) , 山内一也, http://wwwsoc.nii.ac.jp/jsvs/05_byouki/prion/pf133.html
  6. ゼラチンのBSE安全性に関する研究報告会(日本ゼラチン工業組合), 2002 年6 月24 日
  7. ゼラチン製造における不活化研究に関する海外・国内情報調査報告書, 石黒直隆,隅田卓, 2005 年 2 月 15 日
  8. Taylor, D.M., Fernie, K., Steele, P.J., McConnell, I., Somerville, R.A. 2002. Thermostability of mouse-passaged BSE and scrapie is independent of host PrP genotype: implications for the nature of the causal agents. J. Gen. Viol. 83:3199-3204.
  9. Rohwer, R.G., Grobben, A.H., MacAuley, C.M. 2001. Intermediate data on the removal and inactivation of TSE agents by the individual process steps of the finishing unit operations of the gelatine manufacturing process. (provided in confidence)
  10. Grobben, A.H., Steele, P.J. 2003. Validation of the clearance of TSE infectivity by the initial steps of the acid bone gelatine manufacturing prosess with an additional short NaOH treatment. p1-14.
  11. Brown, P., Rohwer, R.G. 1986. Newer data on the inactivation of scrapie virus or Creutzfeldt-Jakob Disease virus in brain tissue. 1986. J. Infect. Dis., 153:1145-1148.
  12. EC(European Commission). 2002. Updated opinion on the safety with regard to TSE risks of gelatine derived from ruminant bones or hides. Adopted by The Scientific Steering Committee at its meeting of 5-6 December 2002.
  13. OJ No C 24, 28. 1.2004, p. 6
  14. 平成15年度国際産業調査交流派遣事業報告書(インドにおけるゼラチン原料のトレーサビリティ調査), 平成16年3月, 社団法人 日本皮革産業連合会
  15. OJ No L 290, 12.11.1999, p.32

編 集: 日本ゼラチン工業組合 規制委員会
発 行: 日本ゼラチン工業組合 http://www.gmj.org.jp/
〒110-0005 東京都台東区上野1丁目10番10号
TEL 03 (3837) 4001 / FAX 03 (3837) 4021

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米国産牛骨使用の弊社ゼラチンについて


2004年1月19日
ゼライス株式会社

 平素より弊社ゼラチンをご愛顧賜り誠にありがとうございます。

 2004年1月13日開催されました厚生労働省『伝達性海綿状脳症対策調査会』における審議内容、並びに2004年1月16日厚生労働省告示 第10号として発令されました「食品、添加物等の規格基準の一部改正について」を受けまして、弊社ゼラチンに関する米国産牛骨につきまして下記の通りご報告させて頂き ます。

 弊社ゼラチンにつきまして、現在米国産牛骨は一切使用しておりません。

*以下弊社自主点検内容:

 ・米国産牛骨は米国を2001年11月に出荷したものを最後に米国産牛骨の入荷は停止致しました。

 ・一部米国産牛骨からのゼラチンが在庫としてありましたので、これら全てを1月中に廃棄処分致します。

お客様に安心してゼラチンをご使用いただけますよう、今後とも引き続きBSE関連の情報収集に注力し適切に対応してまいりますので、 何卒宜しくお願い申し上げます。

以 上

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ゼラチンのBSE安全性について
( 2002/06/24ゼラチンのBSE安全性に関する研究報告会 要旨 )


東京大学名誉教授 山内一也 監修
日本ゼラチン工業組合
2002年7月22日

日本で製造販売されているゼラチンは、乳と並んで最も安全なウシ由来製品の一つです。

ゼラチンはBSE(牛海綿状脳症)がフリーの安全な原料から製造されており、またゼラチンの製造工程にはBSEの感染性を著しく 低減させるいわゆる不活化の能力があって安全性を確実に出来るからです。この不活化に関する最新の研究報告会が2002年6月24日東京で開催されました。この研究報告の 概略をご報告し、ゼラチンのBSE安全性をあらためてお知らせ申し上げます。

ゼラチン原料である骨および皮は、世界保健機関(WHO)が1997年3月に発表した専門家会議(1)のなかで、BSEの感染性が検出さ れない部位に指定されています。

日本ゼラチン工業組合は、日本でのBSE発生確認以前から、原料サプライヤーとの緊密な連携のもと、原料原産国の明確化、BSE リスク部位の排除、汚染防止など、ゼラチン製造に適した安全な原料の確保に努めてまいりました。私どもが用いるウシ由来ゼラチン原料は、厚生労働省医薬局の通知、 医薬発第1069号(平成13年10月2日)、食発第294号(平成13年10月5日)ともに適合しております。

このように、ゼラチンは、原産地が明確で、健康なと畜由来の骨、皮から製造されており、基本的にBSEの危険性のないウシ由来製品 であるといえます。

これに加えて、ゼラチンが、様々な精製工程を経て製造された高純度のタンパク質であることも、BSEに対する安全性を保証してい ます。ゼラチンは、骨、皮を、酸もしくはアルカリで前処理したのち、原料中のコラーゲンを温水によって、加熱変性し、抽出したもので、さらに、ろ過、イオン交換を施 し、高温殺菌して製品化されています。これら伝統的に行なわれてきた原料処理やゼラチン精製工程で施される化学的処理や物理的処理、加熱処理には、BSEの感染リス クを著しく低減する効果(不活化効果)があり、万一、交差汚染によって原料中にBSE伝播物質が存在したとしても、最終製品には感染性は残らないといわれてきました。

これらのことを実証するために、欧州ゼラチン工業組合(GME)は、1994年に公表した標準的なゼラチン製造条件(2)について、過去 10年にわたり、様々なバリデーション(確認)の研究を行なってきました。

初期の研究は、英国エジンバラのインバレスク研究所(Inveresk Research Instutute)で実施されました。その研究成果は、EU科学 運営委員会(SSC)の意見書「ゼラチンの安全性」(3),(4)でレビューされ、原料処理の不活化に関する貴重な情報として評価されましたが、モデル系での検討であり、 実際のゼラチン製造工程を模したものではありませんでした。また、用いられたTSE感染物質の適切性についても問題提起がなされていました。そのため、GMEは、 SSCの助言を受け、実際のゼラチン製造工程にもとづいた小規模の模擬実験による研究を新たに計画し、英国、オランダ、米国の独立した研究機関にバリデーション研究 を委託し、実施しました。この研究成果が2001年末に出そろい、同年12月に、ベルギーのブリュッセルで開催されたワークショップ(Gelatin Process Study Workshop) (5)で発表されました。

GMEによる最新の研究報告を、日本のゼラチン関係者の皆様にも、よりわかり易く提供し、ゼラチンのBSE安全性への理解を深めて いただくために、日本ゼラチン工業組合主催による「ゼラチンのBSE安全性に関する研究報告会」が、2002年6月24日、東京国際フォーラムで開催されました。東京大学 名誉教授山内一也先生を座長にお迎えし、EUのSSC副委員長 A. オスターハウス教授(エラスムス大学ウイルス学)、ならびに欧州ゼラチン工業組合代表 M.スコンチェス 博士より、GME研究報告の講演を、次いで、パネルディスカッションには、(独)農業技術研究機構安全性研究部長の三浦克洋先生にもご参加いただき、解説・討論を行な っていただきました(6)。

その発表の骨子は、以下の通りです。

A.出発原料
牛の骨、皮にはBSE感染性は検出されません。ゼラチンのBSEリスクとして問題になるのは、脳などの高感染性組織が原料としての骨 に汚染を起こす可能性です。皮ではこのような交差汚染は考えられません。そこで、交差汚染の状況を作り出すために、TSE感染物質としてハムスター継代の263K株 (スクレイピー)もしくはマウス継代の301V株(BSE)を牛骨に添加(スパイク)し、現実に起こり得るよりも1000倍高いレベルに汚染させたものを出発原料としま した。これらの株は、インバレスク研究で用いられた株よりも、感染性、耐熱性ともに高いものです。

B.ゼラチン製造
この骨原料を、ベンチスケールのゼラチン製造モデルを用い、脱脂、脱灰処理(pH1.5以下、2日間)ののち、伝統的な酸(pH3、一晩) また はアルカリ(過飽和石灰、20日)による原料処理を行ない、ゼラチンを製造しました。抽出ゼラチンは、さらにろ過、イオン交換、殺菌工程(138℃、4秒)を経て、 最終製品まで仕上げました(英国エジンバラの家畜衛生研究所担当)。これら一連のゼラチン製造実験とは別に、ゼラチン溶液に301V、263Kをスパイクしたサンプル を、ろ過、イオン交換、殺菌し、液処理工程のみの不活化効果を評価する研究も実施されました(米国ボルチモア研究・教育財団担当)。
これらの条件は、伝統的な ゼラチン製造条件で、かつGME各社に共通な最低限のものが採用されています。すなわち、日本ゼラチン工業組合各社においても、同条件以上のレベルで製造が行なわれて います(7)。また、感染物質による汚染原料の調製、スケールダウン製造モデルが、実際のゼラチン製造条件と等価であるかなど、一連の実験の正当性については、別の独立 機関により評価、検討がなされています。

C.感染性評価
バイオアッセイによって評価されました。TSE株の由来と同じ動物、即ち263K株のスパイクサンプルはハムスター、301V株は マウスへの脳内接種が行なわれました。これにより種のバリアおよび経口によるバリアのいずれも無い系であり、高感度の感染性の測定ができることになります。被験動物 は、最長の潜伏期間以上飼育され、TSEの臨床的、組織生理学的観察が行なわれました。

D.結果
酸処理、アルカリ処理ゼラチンのいずれも、最終製品に感染性は検出されませんでした。すなわち、ゼラチンの製造工程は、現実には起 こり得ない高レベルの汚染により持ち込まれたTSE感染物質をも完全に除去/不活化しました。

各工程の除去効率は、酸もしくは石灰による原料前処理で、102.5〜104.6、ろ過・イオン交換処理で101〜101.5、熱殺菌処理では、103 〜104でした。

感染性のほとんどは、原料の前処理工程で除去もしくは不活化されており、酸処理と石灰(アルカリ)処理では、後者の方がより効果が 高い結果でした。酸処理においても、短期間の苛性ソーダ処理と組み合わせることで、石灰処理に匹敵する不活化効果を示す結果も得られました。ゼラチン液処理の過程で は、ろ過・イオン交換処理の効果はあまり大きくなく、熱殺菌処理(UHT)に高い効果があることがわかりました。工程ごとのBSE不活化能力は、必ずしも足し算には ならないが、それぞれを累積した効果が見込めることが示されました。すなわち、ゼラチンの全製造工程は、万一の交差汚染で持ち込まれ得るBSE感染価、最大105レベル を検出限界以下まで除去しうる能力を有していると言えます。

WHOは、1996年4月にFAOとOIEの協力の下に作成したレポート(8)のなかで、BSE感染性を不活性化する処理を経て製造 されたゼラチンは、乳と同様に安全であると結論づけました。GMEによる最新のバリデーション研究成果は、WHOレポートを初めとして、従来言われてきたゼラチン製 造工程の不活化能力を改めて実証したものであり、また厚生労働省が求めるBSEの不活化方法(アルカリ処理、高温殺菌)の有効性をも確認するものと考えられます。

日本ゼラチン工業組合加盟各社が製造する牛骨および牛皮ゼラチンは、GME条件と同等の製造プロセスを経て製造されており、上記で 検証されたBSEに対する安全性が十分確保できております。安全性が確保された原料を使用し、製造条件を厳格に遵守して製造されたゼラチンは、最も安全なウシ由来製品 であり、今後も安心してお使いいただけるものと確信しております。

以上

【用語の解説】
TSE感染物質 一般的に、スクレイピーやBSEなどTSE(伝達性海綿状脳症)に罹患した動物の脳をすりつぶした乳剤様物質。これが 不活化研究などに用いられる
スパイク 感染原因物質を大量に加えて実験を行なう際の添加のことをスパイクと呼ぶ
バイオアッセイ 生物検定法、生物学的(毒性)試験などと呼ばれ、生物材料を用いて、生物学的応答から、生物作用量を評価する方法
ID50 感染単位。 統計的に求められた発症に必要な最少の接種材料の量を感染単位が1であるとし、対象物の感染価の大小を評価 する尺度として用いる

【参考文献】
(1) World Health Organization : Report of a WHO Consultation on Medicinal and other Products in Relation to Human and Animal Transmissible Spongiform Encephalopathies, Annex 1 (1997)
  (2) Gelatin Manufacturers of Europe : The BSE Safety of Pharmaceutical Gelatin from Bovine Raw Material, Status 28(1994)
  (3) Health & Consumer Protection Directorate - General, European Commission : The Safety of Gelatine (Updated by the Scientific Steering Committee, 20-21 Jan. 2000)
  (4) Health & Consumer Protection Directorate - General, European Commission : The Safety with Regard to TSE Risks of Gelatine Derived from Ruminant Bones or Hide from Cattle, Sheep or Goats (Adopted by the Scientific Steering Committee, 28-29 Jun. 2001)
  (5) GME : Summary report of the Gelatin Process Study Workshop, held in Brussels on December 5th, 2001 (A. H. Grobben)
  (6) 連続講座人獣共通感染症(第133回), 山内一也, http://wwwsoc.nii.ac.jp/jsvs/5_byouki/prion.html
  (7) 日本にかわゼラチン工業組合:ゼラチン製造工程 (1996.5.27)
  (8) World Health Organization : Report of a WHO Consultation on Public Health Issues related to Human and Animal Transmissible Spongiform Encephalopathies - WHO/EMC/DIS/97.147 (1996)

日本ゼラチン工業組合

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お客様各位 2001年10月29日
ゼライス株式会社

ゼラチン原料と狂牛病対策について

 平素は弊社ゼラチンにつき、格別のお引立てを賜り、ありがたく厚く御礼申しあげます。
弊社では、狂牛病問題の国内発生以前 から、牛由来の原料(オセイン)使用ゼラチンメーカーとして、その安全性の確保と対策を実施しておりますので、その状況についてご報告申しあげます

1.安全な原料を使用しております。
 当社の使用ゼラチン原料は国内産豚皮とアメリカ産、オーストラリア産、インド産牛骨の原料です。牛骨原料はインドの合弁会社において 当社の管理下で ゼラチン専用原料(オセイン)に加工されております。

これらの原料は先の厚生労働省通知(食発第294号)に従い、牛由来原料ゼラチンの自主点検を行い、安全確保については確認しております。

また、アメリカ、オーストラリア、及びインドは国際獣疫事務局(OIE※1)の調査で、狂牛病について非発生国とされています。

2.特定危険部位<脳、脊髄、眼球、回腸(遠位端) >は使用しておりません。
 弊社製造ゼラチンは、厚生労働省より発表された通知(医薬発1069号)に関わる牛由来原料の特定危険部位は使用しておりません。

弊社では1997年のWHO(世界保健機構※2)による狂牛病罹患牛の臓器別感染リスクの公表以降、牛由来原料に対する調査を実施し、 その安全性を確認しております。

3.製造工程における対策(狂牛病原因物質の排除)。
 ゼラチンは原料である牛骨を酸及びアルカリで処理をしたのち、原料中のコラーゲンを温水によって加熱抽出します。

抽出されたゼラチン液は、衛生面に配慮した工程で、ろ過、イオン交換などの精製工程を経て、濃縮、高温殺菌、乾燥後、最終検査を行い ゼラチンとして製品化 されます。こうした製造工程中にある、酸による処理、長時間のアルカリ処理、精密フィルターによる、ろ過、さらに高温殺菌などにより、狂牛病感染 リスクが10億分 の1にまで低減することがヨーロッパのゼラチン工業組合(GME※3)による公的研究機関への委託研究によって認めれれています。弊社では今後とも、 原料調達における安全性の確保及び製造工程での衛生、安全性確保に努め、一層皆様に安心してご利用いだだけるようゼラチンの製造を心がけてまいりますので今後とも ご愛顧の程何卒よろしくお願い申し上げます。

以上

※1国際獣疫事務局(OIE:Office Internationale des Epizooties)
  家畜伝染病の国際的監視組織として設立され、国際防疫 のための国際規約を定めている。

※2 WHO (世界保健機構):World Health Organization 保健衛生分野の国連 専門機関

※3 GME (欧州ゼラチン工業組合):Gelatin Manufactures of Europe

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